車の熱中症対策を徹底解説!水分と対策アイテムで夏のドライブを快適に

雑学

夏の盛り、外を長時間歩くのはかなり億劫になる時季でもあります。

「熱中症」も聞きなれたワードになり、夏場は熱中症で体調を崩してしまう人も多く出てきますよね。屋外はもちろん屋内でも熱中症になることがあり、車内も例外ではありません。

夏は太陽の照り付けが強く、日光を受けて熱くなった物体から放射される「輻射熱(ふくしゃねつ)」によって、熱中症になってしまいます。また、エアコンが効いている車内は乾燥しているため、水分補給を怠ると脱水症状を引き起こす可能性もあるのです。

そこで今回の記事では、車内で起こる熱中症を防ぐための対策と、夏のドライブを楽しむ対策アイテムをご紹介していきます。

車の中でも熱中症が起きる原因

車内で起きる熱中症の原因には、

  1. 日差しによる「輻射熱」
  2. エアコンが効いている中での長時間ドライブ

以上の2点が主に挙げられます。

①.日差しによる輻射熱

「輻射熱」とは、主に太陽光を受けて熱を持った物体から放射される熱のことを指します。

夏は日照時間が長く日差しも強くなるため、輻射熱が発生しやすい環境が続きますが、この輻射熱によって「隠れ脱水」が起きてしまうことがあります。

②.エアコンが効いている中での長時間ドライブ

同じ姿勢が続く車内で長時間エアコンを効かせることは、実は危険なことなのです。

長時間同じ姿勢で冷たい風に当たり続けると、身体の血流が悪くなり、体温調整機能が低下してしまいます。また、長時間エアコンを効かせることで車内の空気が乾燥し、脱水症状を起こしてしまう可能性が高まるのです。

夏場の長時間の運転では、休憩の回数を多くとり、頻繁に姿勢を変えることを心掛けてください。

①と②、どちらも「身体機能の低下」が関係している

ヒトの体の中では、運動などをすることによって自分自身で熱を生み出す「産熱」と、汗をかいたり体表から体外に熱を逃す「放熱」という運動が繰り返し行われています。

この運動によって体温が調節され、平常時は36℃~37℃前後の体温に保たれているのですが、輻射熱やエアコンによって一定の温度が長時間続くと、体温の調節機能が徐々に低下してしまうのです。

体内の血流が悪くなったり、体の表面から熱を逃がせなくなったり、汗をかけなくなったりするため熱中症になってしまいます。

熱中症や脱水症状を起こさないための工夫

車内の熱気を外に出す

駐車して車内の温度が上昇したときは、まずは車内にこもった熱気を外に出しましょう。簡単な方法で熱気を外に追い出すことができます。

・助手席後部(または運転席後部)のドアを大きく開けておく→運転席(または助手席)のドアの開閉を5~10回繰り返し行う。

対角線上のドアを開けて空気の通り道を作り、車内にこもった熱気を入れ替えることができます。

②車内の空気を冷やし、温度を下げる

熱気を追い出したあとも車内はまだ暑いので、カーエアコンで早めに車内温度を下げましょう。

  1. エアコンの温度を最低、風量を最大にする
  2. 外気循環モードにしてから走行する
  3. 外の気温よりも低くなったところで、内気循環モードに切り替える

車内が充分に冷えるのを待つか、窓を開けながらエアコンをかけて走行すると効率よく車内温度を下げることができます。

熱中症対策のカー用品を使用する

サンシェード・カーテンを取り付ける

サンジェードやカーテンは、ダッシュボードへの直射日光を遮って照り返しを防ぎ、車内の温度上昇をやわらげる日よけアイテムです。

停車時・駐車時にフロントガラスに取り付けましょう。走行中のフロントガラスや運転席・助手席の窓ガラスに、サンシェードやカーテンを取り付けると道路交通法違反になってしまうので注意してください。

取り付けるのは、あくまで停車時・駐車時にしましょう。

カーフィルムを貼る

カーフィルムには、断熱効果・UVカットの効果があります。

夏場は冷房の効き目が良くなる効果も期待できます。断熱効果に優れたスモークフィルムや、UVカットに優れたクリアフィルムなど、カーフィルムの種類は様々です。

カーフィルムに関しては、以下の記事で詳しく紹介しています!

日常で使うアイテムでできる熱中症対策

濡れタオル

車内をくまなく濡れタオルで拭くと、気化熱の効果で車内の気温をやわらげることができます。気化熱とは、液体が気体になるときに周囲から奪う熱のことです。

夏に海や山などへ出掛けた際、タオルを濡らして車内を拭きあげてみてください。

ウォータークールスカーフ

首にウォータークールスカーフを巻くのも効果的です。気化熱を利用した熱中症対策グッズで、スカーフがぬるくなってきたら冷水につけ直すことで、繰り返し使用することができます。

車内でおこる「脱水症状」や「熱中症」が引き起こす恐怖

炎天下にエンジンを止めてから30分ほど駐車すると、車内の温度は40~60℃まで上昇します。また、ダッシュボードは車内で最も高温になる場所であり、夏場には80度にも達することがあります。

JAFの検証では、気温35度の炎天下に車を停止させ、エアコンを切った状態で熱中症指数の推移を測定した結果、「エアコンの停止からわずか15分で熱中症指数が危険レベルに達した」という事実が証明されました。

参考:https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/temperature/summer

乳幼児の体温調節機能は大人よりもはるかに未発達であり、高温下に晒され続けると体温が急激に上昇してしまい、熱中症になってしまいます。

その結果、炎天下で駐車した車内に小さなお子さんを残してしまったことによって亡くなってしまう悲しい事故につながってしまうのです。

少しの間だから…と、絶対にひとりにしないようにしましょう。

大きい車でも熱中症の危険性は高い

JAFが行った軽ワゴン車と大型SUVの車内温度の上昇経過の差を測定する検証では、「テスト開始から1時間後に大型SUVの車内温度は43.5℃になり、軽ワゴン車に比べて6℃高くなった」という結果が出ています。

大型SUVは軽ワゴン車に比べて車内空間が広く、エアコンの空気循環においては滞りないように思えます。

しかし、車体に使われているガラスの総面積は圧倒的に大型SUVの方が広く、角度も浅いことから直射日光が当たりやすく、反射や輻射熱が起きやすい状態であるとも言えるのです。

参考https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/temperature/heatstroke

【重要】夏場、車に乗る時は水分を必ず持っていく!

車内で起こる熱中症や脱水症状を防ぐには、やはり水分補給が大事です。

汗をかくと、体内のミネラルや塩分も逃げてしまいます。

ミネラルウォーターや麦茶を飲んだりするのももちろん良いのですが、できれば経口補水液やスポーツドリンクでこまめな給水をするようにしましょう。

また、コーヒーや緑茶などはカフェインが入っているため、利尿作用があり、水分補給には適していません。なるべく避けるようにしてください。

最後に

今回は、車内での熱中症を防ぐ工夫について解説しました。

夏はリゾート地への旅行や故郷への帰省など何かと遠出する機会が多くなるものです。

車によっては、運転席・助手席と後部座席ではエアコンの効き目が違うものがあります。ご家族やたくさんの人数で乗車するときは、運転席・助手席に座っている人が後部座席の人の体調を気にかけるようにしてください。

こまめに水分を取ったり休憩をとりながら熱中症・脱水症状を防ぎましょう。

思い出に残るような夏のドライブを楽しんでください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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