車検が期限切れする前に猶予を持って検査を!車検の満了日が過ぎたらどうなる?

車検が期限切れになる前に、猶予を持って検査を受けるのがおすすめです。
車検は満了日を過ぎた瞬間に公道を走れなくなり、気付かなかったでは済まされない重い罰則が科されることもあります。
さらに、車検の期限や期間は原則として延長が認められず、特例を除けば切れた後の対処は手間も費用も大きくなりがちです。
今回の記事では、車検が切れた場合のリスクや罰則、満了日前に猶予を確保する重要性について解説していきます。
車検の期限が過ぎた際の具体的な対処法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
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目次
車検の期限延長は基本的に不可能

基本的に、車検の有効期限については延長は不可能だと思ってください。社会的な災害が起こらない限りは、延長は認められません。
車検は安全な交通社会を維持するため、自動車に異常がないか必要不可欠な検査です。
そのため道路運送車両法の第六十一条で、車検の有効期限の延長は原則認められないことが定められています。
特例として延長されたケースもある
過去には社会的な災害があった場合のみ、車検の有効期限が延長されています。実際のケースとして以下の災害が起きたとき、特例として有効期限が延長されました。
それが、次のケースです。
- 新型コロナウィルス(2020年)
- 令和2年7月豪雨(2019年)
- 東日本大震災(2011年)
新型コロナウィルス(2020年)
新型コロナウィルスの流行により、2020年2月28日〜3月31日までに、満了日を迎える車検を4月30日まで延長されました。
最終的には、車検満了日が2020年5月31日までの対象車を、2020年7月1日まで延長されています。
令和2年7月豪雨(2019年)
令和2年(2019年)7月3日〜31日にかけて、熊本県を中心に九州や中部地方など日本各地で集中豪雨が発生しました。
九州や島根県、岐阜県など、被害が特に多かった地域を対象に、2ヶ月ほど有効期限が延長されています。
東日本大震災(2011年)
2011年3月11日、東北地方を中心に大規模な地震が発生しました。いわゆる「東日本大震災」です。
被害のあった東北4県、関東の1都7県を対象に、車検の有効期限が延長されました。
また、岩手県・宮城県・福島県の一部地域と、その地域で救助・災害復旧・物資輸送等を行っている車両に対して、2011年3月11日〜6月10日に満了日を迎える車検の有効期限が2011年6月11日まで延長しています。
車検の期限が切れたらどうなるのか?
車検の満了日が過ぎたら、その車は公道を走行することができなくなります。もしも、車検の期限が切れた車で公道を走行すると、無車検運行となり刑罰の対象です。
公道を走行できなくなる
車検の有効期限が切れた瞬間、その車は法律上「公道を走れない状態」になります。
理由は、車検が失効すると自動車検査証が無効となり、同時に自賠責保険も更新できず、ナンバープレートを付けていても公道を走行する資格を失うためです。
たとえ自宅から近い整備工場へ向かう場合でも、仮ナンバーなどの手続きをしない限り走行は認められません。
期限切れは「少しくらいなら大丈夫」というものではなく、その時点で完全に公道走行が禁止される点を理解しておくことが重要です。
車検切れした車で公道を走行すると重い刑罰がある
もしも、車検期限切れのまま走行すると、無車検運行や無保険運行として扱われ、重い罰則の対象になります。
車検切れの車で公道を走行した場合の罰則については、以下の表を参考にしてください。
| 無車検運行 (車検切れ) | 無保険運行 (自賠責保険切れ) | 無車検運行+無保険運行 | |
|---|---|---|---|
| 罰則や罰金 | 6ヶ月以下の懲役 又は30万円以下の罰金 | 1年以下の懲役 又は50万円以下の罰金 | 1年6ヶ月以下の懲役 又は80万円以下の罰金 |
| 行政処分 | 30日間の免停処分 | 30日間の免停処分 | 90日間の免停処分 |
| 違反点数 | 6点 | 6点 | 6点 |
無車検運行については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
車検は満了日の2ヶ月前に業者へ相談するのがベスト

車検は2025年4月から、有効期限の2ヶ月前から受けられるよう制度が変わり、より早めの準備がしやすくなりました。
そのため、車検は満了日の2ヶ月前に業者へと相談して検査を受けるのが効率的です。
この期間であれば車検を早く受けても次回の満了日が前倒しにならず、車検の有効期間を無駄にしません。
2ヶ月前の段階で業者へ相談しておけば、整備が必要な箇所の確認や見積もりの比較が余裕をもって行え、希望日に予約が取りやすくなります。
結果として、期限切れのリスクを避けながら、費用やスケジュールの面でも最適な車検準備が可能です。
車検は何日前に出すのがベストかどうかについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
期限の猶予がない状態で車検を受けるリスクとは?
満了日までに猶予がない状態で車検を受けると、最適な業者が見つかりにくかったり、再検査が必要になると期限が過ぎてしまったりするリスクがあります。
最適な業者が見つかりにくい
代行車検のなかには、過剰整備を行う業者もいます。過剰整備とは、そのときの検査では本来交換する必要のない部品まで交換することです。
次の車検のリスクまで考えて過剰整備する業者から、利益を水増しするために過剰整備をする悪徳な業者がいます。これらの業者に当たると、高額な車検費用をとられる可能性が高いです。
ディーラー車検の場合は適正な検査をしてくれますが、整備工場や車検専門店と比較すると、費用が数万円ほど高くなります。
満了日まで猶予がないと、良好なサービスをお手軽な価格で検査してくれる業者を探している時間がないので、最適な業者が見つかりにくい場合があります。
再検査が必要になると期限が過ぎてしまう
検査基準をクリアしていなかったり、パーツの不備が見つかったりすると、再検査が必要になる場合があります。再検査になると、車検の有効期限内に対応できない可能性が高いです。
再検査とは部品の修理や交換をして、車検を通す安全基準を満たしてから再び検査します。
ただし再検査をしてから、車検を受け直すまでには時間がかかります。そのため、満了日ギリギリで車検を受けて再検査になると、車検期間内に再検査が間に合わなくなり、車検切れとなるリスクがあります。
車検の猶予がない場合のリスク回避方法

仕事やプライベートで多忙を極め、車検の期限までどうしても猶予が無い場合は、次の方法でリスクを回避してください。
①必要書類を準備する
代行車検でもユーザー車検でも、共通して必要な書類があります。まずは落ち着いて、必要書類や必要な持ち物を準備してください。車検で必要なものは、次の6つです。
- 自動車検査証(車検証)
- 自賠責保険証明書
- 自動車税(軽自動車税)納税証明書
- 印鑑
- 車検費用
- 発煙筒
これらに加えて、ロックナット(タイヤ・ホイール盗難防止用ナット)を取り付けている場合は、ロックナットアダプターが必要です。
また、任意保険の証券も確認しておいてください。保険内容が合っているかを確認する意味で、任意保険の証券の提示を求められる場合があります。
②「1日車検」を実施している業者を探す
代行車検のなかには、「1日車検」を実施している業者もあります。代行車検のなかでも車検専門店の場合は、1日車検を実施しているお店が多いです。
ディーラーや整備工場、カー用品店などで車検を受けると、2〜3日ほど時間がかかる場合があります。1日車検であれば、朝に車を持ち込んで夕方には車を引き取ることが可能です。
注意点としては必要最低限の検査のため、細かい異常に気付かない可能性があります。また部品の劣化や故障など、車の状態によってはパーツ交換が必要なため、1日で終わらないケースもあるので気を付けてください。
また、車検の検査ラインを持たない業者の場合だと、土日の車検に対応していません。土日に車検を通したいなら、指定工場の資格を持つ業者であるディーラーや整備工場、車検専門業者を中心に探すのがおすすめです。
車検切れとなった場合の対処法

車検が切れた車を継続して使用したい場合は、車検を再取得しなければいけません。車検を再取得する場合の方法は次の2つです。
- 仮ナンバーを取得して整備工場の持ち込む
- 引取サービスを利用する
車検切れをした車は公道で走行できないため、仮ナンバーを取得してディーラーや整備工場、運輸支局などに持ち込む必要があります。
仮ナンバーを取得するには、免許証・印鑑・車検証・自賠責保険証を準備して、各市区町村の役場で申請してください。
引取サービスとは、車検切れで公道を走行できない車を、業者が工場まで運んでくれます。ただし通常の車検費用に加えて、引取費用が別途かかるので注意してください。
車検切れとなった場合の対処法については、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
車検の期限切れの猶予に関するまとめ
- 車検の有効期限の延長は、天災が起こらない限り基本的に不可能
- 車検は満了日2ヶ月前に業者へ相談するのがベスト
- どうしても猶予がない場合は、必要書類をしっかり確認して「1日車検」を実施している業者を探す
車検は期限切れになる前に猶予を持って行動することが、結果的にもっとも安全で確実な対処につながります。
満了日を過ぎれば公道を走れず、罰則のリスクも避けられません。延長が基本的に認められない以上、早めの準備が欠かせません。
期限が切れた後の手続きは手間も費用も増えるため、日頃から期限を意識し、余裕を持って車検に臨むことが大切です。
この記事の監修者
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DUKS 受付窓口責任者
吹浦 翔太
年間84,000件のフロントガラストラブルに対応するDUKSグループで、受付窓口の責任者を務めています。
2008年から6年間、現場での実務経験を積み、現在は国内主要ディーラー各社からの修理依頼を中心に、状況の整理と修理方針の判断に携わっています。
保有資格は「JAGUフロントマスター」「ダックス事務検定2級」。
現場で培った知見をもとに、お客様にとって最善の修理をご案内します。












