冬は車のバッテリー上がりが増える!原因や対処法、防止策を解説

メンテナンス

冬は、車のバッテリーが上がりやすいです。JAFの統計によると、毎年12月から3月にかけてバッテリー関連の救援要請が急増しています。

寒さが原因で、電力供給に支障をきたすケースが多く見られます。気温の低下によりバッテリー液の温度が下がると、充電効率が落ちてしまい、十分な電力を蓄えられません。

今回の記事では、冬にバッテリーが上がる原因、対処法や防止策について解説していきます。

冬はバッテリーが上がりやすい

JAFのデータを見ると、冬はバッテリー上がりの件数が増えています。

2022〜2024年度の「出動理由」を見ると、12〜3月に過放電バッテリーの件数が、ほかの月と比較して増加しているのが明らかです。

冬はバッテリーが上がりやすい、統計表

出典:JAF|月別ロードサービス救援件数

冬に車のバッテリーが上がる原因

冬に車のバッテリーが上がるのは、車のバッテリーが気温に影響するのが原因です。冬に車のバッテリーが上がるのは、次の原因があります。

  • バッテリーの液温低下による充電効率の低下
  • エンジン始動時に必要なエネルギーが増える
  • 暖房やライトによる電気使用量が増える

こちらでは、それぞれの理由について解説していきます。

バッテリーの液温低下による充電効率の低下

冬場は気温が低くなる影響で、バッテリーの液温も低下するため、電気を取り出すための化学反応が鈍くなります。

化学反応が鈍くなると、充電や放電が上手く機能しなくなるため、充電効率が低下して充電不足気味になります。いわゆる、バッテリー性能の低下です。

そのためバッテリー性能が低下する冬場は、エンジンがかかりにくくなることがあります。

エンジン始動時に必要なエネルギーが増える

気温が低下すると、エンジンオイルの粘度が高くなるため、エンジンを動かすときの駆動抵抗が大きくなります。冬は夏よりも約1.5倍の電気を必要とするため、当然バッテリーにかかる負担も増えます。

暖房やライトによる電気使用量が増える

冬は車内を暖めるため暖房を使用したり、ライトを点灯している時間が長くなったりするため、電気の使用量が増えます。充電効率が下がるなかバッテリーの負担が増えると、過放電に繋がりやすいです。

防止|冬に車のバッテリー上がりを防ぐ方法

冬に車のバッテリー上がりを防ぐ方法は、充電効率の高いバッテリーを使用したり、こまめに車を運転したりすることが大切です。

  • 充電効率の高いバッテリーを使用する
  • 1~2週間に1時間以上は車を運転をする
  • こまめにバッテリーの点検を行う

冬のバッテリー上がりの防止方法は、発電した電気を短時間で効率的に蓄えられる、充電効率の高いバッテリーを使用するのが効果的です。

寒冷地仕様車に搭載されていることが多く、バッテリーや発電機の役割を果たすオルタネーターの容量が増えています。

また、冬場に限らずバッテリー上がりを防止するには、1〜2週間に1時間以上は車を運転をすること、こまめにバッテリーの点検を行うことです。

バッテリーの寿命は、2年〜3年ほどです。寿命が近くなったら、バッテリーが上がりやすい冬場を迎える前に、バッテリー交換をするのがベストと言えます。

バッテリーが上がった場合の対処法

バッテリーが上がった場合の対処法

バッテリーが上がったら、次のどちらかの方法で対策をしてください。

  • エンジンのかかる車に「ブースターケーブル」を使用して助けてもらう
  • ジャンプスターター(小型バッテリー)を使用する

ほかの車から電気を分けてもらえるようでしたら、ブースターケーブルを使って一時的に充電をしましょう。また、ジャンプスターターがあれば、ほかの車から電気を分けてもらえなくても、一時的な充電ができます。

どちらの方法もできないときは、ロードサービスやJAFを呼んでください。自宅でバッテリーが上がったら、ディーラーや専門店に出張で来てもらいましょう。

また、ブースターケーブルやジャンプスターターの使用は、あくまで応急処置です。充電して運転した後はバッテリーの状態を確認して、寿命が近いようでしたら新しいバッテリーに交換してください。

バッテリー上がりの対策や、充電方法については以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

【Q&A】冬のバッテリー上がりについて、よくある質問

こちらでは、冬のバッテリー上がりについて、よくある質問を解説していきます。

Q
冬に車に何日乗らないとバッテリー上がりになりますか?
A

冬に車に乗らないと、2週間から1ヶ月でバッテリーが上がる恐れがあります。

あまり車を運転しない人でも、1〜2週間に1時間以上は車を運転をするのがおすすめです。

車を長期間放置した場合のリスクについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

Q
冬にバッテリー上がりしたら、お湯をかけて温めても良い?
A

おすすめしません。

たとえば、点火プラグ周辺やオルタネーターにお湯がかかると、却って車が動かなくなる恐れがあります。

冬のバッテリー上がりについてのまとめ

  • JAFの出動理由を見ても、12月~3月はバッテリー上がりのトラブルが増加している
  • 冬にバッテリーが上がりやすいのは、バッテリー液の温度低下による充電効率の低下が大きい
  • 冬のバッテリー上がりを防止するには、容量や充電効率の高いバッテリーを使用するのがおすすめ

冬はバッテリーが上がりやすいので、こまめに運転することでバッテリー上がりを防ぐようにしてください。冬が来る前に、容量や充電効率の高いバッテリーに交換するのもおすすめです。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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