冬に備える車のメンテナンス|定期的にチェックして安全な冬のドライブを

警察庁の発表によると、12月は交通事故が最も起きやすい時期になります。これらは路面凍結や日照時間の短さ、帰省・繁忙期シーズンによる交通量の増加などが原因です。
運転する際の注意はもちろん、冬が来る前に車のメンテナンスをすることで、これからの時期で起こりやすいトラブルを回避できるでしょう。
今回は、冬の車のトラブルとメンテナンスについて解説します。冬の車のトラブルを把握して、しっかりとメンテナンスすることは安全運転に繋がるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
目次
冬の車のトラブルとメンテナンス
寒冷地にお住まいの場合や、そうでない場合であっても、冬の車は以下のトラブルに注意が必要です。
- タイヤのトラブル
- バッテリー上がり
- ヘッドライト等の電球切れ
- フロントガラスの凍結
- ボディや下回りの錆び
- ウォッシャー液の凍結
- ワイパーについて
次項では、冬に起こる具体的なトラブルの内容とメンテナンス・ポイントについて、解説します。
タイヤのトラブル
路面凍結でのスリップを避けるために、冬になるとスタッドレスタイヤに交換するのは、現在では定番になっています。
しかし、同じスタッドレスタイヤを、2〜3年使用している場合は注意が必要です。タイヤの性能が落ちていて、ブレーキをかけたときにスリップしてしまい、脱輪や事故を起こす可能性があります。
また、空気圧が適正でなかったり、タイヤに細かい傷があったりすると、パンクする恐れがあります。
メンテナンス・ポイント
スタッドレスタイヤに交換する際は、以下のポイントをチェックしてください。
- プラットフォームが見えるかどうか。
- ひび割れや細かい傷があるかどうか。
- 空気圧は適正かどうか。
プラットフォームとは、スリップサインが夏用タイヤの使用限界のサインなのに対して、冬用タイヤの使用限界のサインになります。タイヤが新品の状態から50%以上摩耗したことを表します。プラットフォームが見えている場合は、タイヤの性能が落ちているので、新しいスタッドレスタイヤにすぐに交換してください。
傷が目立つ場合も同様で、新しいタイヤに必ず交換しましょう。空気圧の点検はガソリンスタンドで簡単にできます。
また、積雪時はスタッドレスタイヤだけだとスリップする危険性があるので、必ずタイヤチェーンを装備するようにしてください。
スタッドレスタイヤについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
バッテリー上がり
気温が低いとバッテリーに大きな負担が掛かり、電力を大きく減少します。また、冬はライトや暖房を使う機会が多いので、多くの電気を使います。
それでいて冬場はスピードを落としての運転が増えるので、バッテリーが満足に充電できない可能性があります。そのため、バッテリーが上がりやすくなり、突然 車が動かなくなる危険性があります。
メンテナンス・ポイント
バッテリーは冬が来る前に、寿命であるかどうか必ず確認しましょう。もしも寿命であれば必ず交換してください。バッテリーの寿命は基本的に2年ほどで、高性能なものでも5年ごとに交換が必要です。
寿命年数でなくとも、バッテリーの液の残量と電圧のチェックをしておくと安心です。バッテリーの液が目盛りのラインよりも下にある場合は、バッテリー用の補充液を継ぎ足しましょう。
バッテリーは走行することで充電されます。バッテリー交換後は、天気が良く路面が凍結していない時間帯に、交通量の少ない道路で定期的に車を走行しましょう。
ヘッドライト等の電球切れ
ヘッドライトの電球にも寿命があり、電球が切れると当然ながらヘッドライトが点灯しません。
冬は日照時間が短く、ヘッドライト等の灯火類を使用する時間が多いです。夜間の運転中に電球が切れて、ヘッドライトが点灯しなくなると、交通事故のリスクが高くなります。
また、ヘッドライトの電球切れは、整備不良で道路交通法違反になるので気を付けなければいけません。
メンテナンス・ポイント
車の電球については、以下の場所をチェックしましょう。
- ヘッドライト
- ブレーキランプ
- スモールライト
- フォグライト
- テールライト
おすすめはLEDライトへの交換です。消費電力が少なく寿命は約15年と、長い間使用できます。
ヘッドライトの電球の交換方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
フロントガラスの凍結
早朝はフロントガラスが凍結して、解凍するまでに時間が掛かる場合があります。早朝にフロントガラスが凍ってしまうのは、夜間に夜霧が降りた際、水蒸気がフロントガラスに付着し気温の低下によって凍結していくからです。
アルコールスプレー等を吹きかけることで解凍はできます。しかし、出勤時間帯などは急いでいることもあり、解凍する時間帯を省きたいものです。
メンテナンス・ポイント
フロントガラスの凍結を防ぐには、撥水コーティングを施工することです。撥水コーティングを施工すれば、解凍や除雪が、施工していない時と比べて容易になります。
霜が降りていたとしても、デフロスターの使用ですぐに霜を除去できます。また、冬が来る前に撥水コーティングをすると、以下のメリットがあるのです。
- ワイパーの張り付き防止になる。
- 手洗い洗車が楽になる。
凍結しているとワイパーがフロントガラスに張り付く可能性が高くなります、無理に剥がそうとするとガラス面に傷がつきますし、ワイパーも損傷してしまいます。ですので、本格的な冬が来る前に、撥水コーティングを施工しておきましょう。
冬の撥水コーティングについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
ボディや下回りの錆び
年末年始の帰省や、温泉やスキーなどの行楽地へ出掛けることで、高速道路を使う人は多いです。
冬の高速道路は、雪が降らない地域でも凍結防止のため路面に融雪剤を撒きます。この融雪剤の中には、金属を錆びさせる塩分(塩化カルシウム・塩化ナトリウム)が含まれています。
これらの成分が、雨や雪など空気中の成分と化合して金属に付着し、酸化によって車が錆びてしまうのです。車のボディはもちろん、特に下回りは融雪剤の影響を受けやすいので気を付けなければいけません。
融雪剤については、以下の記事でも詳しく解説しています。
メンテナンス・ポイント
フロントガラスと同様に、こちらもボディコーティングの施工をおすすめします。コーティングをすると、表面に被膜が形成されるため、融雪剤が付着しにくくなります。
もちろん、コーティング後も洗車は必要です。しかし、コーティングしておくと、融雪剤や雪泥など車に付いた汚れを、簡単に落とすことができます。
寒い冬場に手洗い洗車が楽になるのは、大きなメリットです。
DUKSではボディコーティングを行っています。合わせて参考にしてみてください。
ボディーコーティング | フロントガラス交換・修理のダックス glassD(グラスディー) 公式サイト
ウォッシャー液の凍結
ウォッシャー液とは、フロントガラスに付着した汚れを、ワイパーを使って落とす際の液体です。気温の低い冬場は、通常の濃度だとウォッシャー液が凍結して、以下のトラブルが起こる可能性があります。
- ウォッシャー液が凍結して出なくなる。
- ウォッシャー液を出した途端に液体が凍結する。
ウォッシャー液を使えないと、視界不良になり交通事故を起こす可能性が高いです。そのため、冬が来る前にウォッシャー液を交換する必要があります。
メンテナンス・ポイント
本格的な冬が来る前に、濃度の高いウォッシャー液に交換してください。ホームセンターかカー用品店で冬用のウォッシャー液を購入するか、ネットで「ウォッシャー液 冬用」と検索して、濃度が高いものを購入しましょう。
ワイパーについて
冬場の夜間に自宅で駐車する場合は、ワイパーを立てておきましょう。そうすることで、気温が低い早朝でもフロントガラスにワイパーが張り付くのを防ぐことができます。
最後に
冬場は運転する環境としては、あまり良い時期とは言えません。そのため、余計なトラブルを起こさないためにも、冬が来る前に車のメンテナンスは必ずしておきましょう。
自分はもちろん、車の運転はご家族や友人の命を預かるので、本格的な冬が来る前に車のメンテナンスをして、交通事故を起こさないようにしてくださいね。
冬の運転のトラブルについては、以下の記事も合わせて参考にしてみてください。

この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。