夏の車内温度は危険な暑さ!夏の車内温度を下げる方法やグッズを解説

雑学

日差しの強い夏の時期、乗車してからエアコンが効くまでの車内の暑さは耐え難いものがあります。買い物やドライブ等でお子さんと乗車する場合、熱中症のリスクが高まることも心配です。

運転中はもちろん、車に乗り込む瞬間も出来るだけ快適な温度であって欲しいものです。夏は最も気温の高い昼間はもちろん、早朝から車内温度が上昇していきます。

今回の記事では、夏のドライブを快適にするために、できるだけ車内の温度を上げない方法や、早めに車内温度を下げるグッズを紹介していきます。

夏の車内温度は15分で10℃も上昇する

夏の車内温度は15分で10℃も上昇する

夏の車内温度は、エアコン停止後に約15分で10℃、約30分で15℃〜20℃も車内温度が上昇します。

1時間経過すると車内温度は50℃以上になり、ダッシュボードの場合は70〜80℃ほどの熱さに達します。

JAFの調査では、気温35度の炎天下に車を停止させて、エアコンを切った状態で熱中症指数の推移を測定した結果、「エアコンの停止からわずか15分で熱中症指数が危険レベルに達した」という事実が証明されました。

出典:車内温度/夏(JAFユーザーテスト)

屋根がある場所で駐車しても、太陽の角度によっては車が直射日光を受けます。そのため、屋根があるからといって、車内温度が高くならないとは言い切れません。

また、密閉された車内は湿気もこもりやすく、高温多湿で蒸し風呂状態にあります。

車に乗って熱中症にならないよう、できるだけ車内温度の上昇を抑えたり、早めに車内温度を下げたりすることが大切です。

夏の車内・ダッシュボードの温度上昇については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

外気温25℃以下でも車内温度は46.5℃になる

外気温25℃以下でも車内温度は46.5℃になる

JAFの調査によれば、「外気温が23.3℃~24.4℃の過ごしやすい日中でも、1時間で大型SUVの車内温度は最高46.5℃にもなった。」という実験結果が出ています。

出典:約55%が子どもを車内に残してクルマから離れたことがある!?ゴールデンウィーク、クルマでお出かけの際にはご注意を! | JAF

いわゆる「夏日」と言われる気温が25℃で、ちょうど過ごしやすいように感じますが、それでも車内温度はとんでもない数値になります。

そのため、気温23℃〜25℃といった日でも、車に子供やペットを放置するのは危険です。過ごしやすいと思われる、春や初夏であっても熱中症になるリスクがあります。

子供は大人と比べると、体温調節機能が未発達です。そのため高温の環境では、短時間で熱中症を発症する危険性が高くなります。

早めに車内温度を下げる方法・グッズ

炎天下で駐車した後は、できるだけ早く車内温度を下げたいものです。早めに車内温度を下げる方法やグッズは、以下の4つをお試しください。

  • 窓を1ヶ所開けてからドアの開け閉めをする
  • エアコンの外気導入モードを使う
  • 濡れタオルや冷却スプレーを使う
  • エンジンスターターを使用する

窓を1ヶ所開けてからドアの開け閉めをする

早めに車内温度を下げるためには、車内にこもった熱気を早めに外に出してください。駐車スペースにある程度の余裕がある場所なら、窓を1ヶ所開けてからドアの開け閉めをするのがおすすめです。やり方は、以下の通りです。

助手席の窓(もしくは助手席側の後部座席の窓)を全開にする
運転手側のドアの開け閉めを5〜6回繰り返す

この方法だと外気を車内に入れながら、車内の熱気を外に逃すことができます。窓は1ヶ所だけ開ければ十分です。運転席側の窓を開けるときは、助手席側のドアを開け閉めしてください。

エアコンの外気導入モードを使う

もしもスペースがない場合や、急いで車を発進したい場合は、こちらの方法がおすすめです。走行しながら車内温度を快適にすることができます。

エアコンの温度を最低、風量を最大にする
外気導入モードにしてから走行する
外の気温よりも低くなったところで、内気循環モードに切り替える
  1. エアコンの温度を最低、風量を最大にする
  2. 外気導入モードにしてから走行する
  3. 外の気温よりも低くなったところで、内気循環モードに切り替える

さらに窓を開けながらエアコンをかけて走行すると、効率よく車内温度を下げることができます。ただし窓を全開にするときは、車内に置いてある物(クッションなど)が外に飛び出さないように気を付けてください。また、後部座席に子どもが乗っているときは、半開くらいにしておいた方が安全です。

濡れタオルや冷却スプレーを使う

車内温度の上昇とともに、ダッシュボードや座席、ハンドルなどが熱くなっていることがあります。これらの箇所を冷やすためには、濡れタオルや冷却スプレーを使いましょう。

タオルを濡らして、ダッシュボード・座席・ハンドルを拭いたり、冷却スプレーを同様の場所に吹きかけたりすることで、熱を帯びやすい場所を冷ますことができます。

ただし、冷却スプレーは可燃性ガスを含んでいます。暑い車内に放置しておくと爆発する可能性があるので、必ず外に持ち出すようにしてください。

エンジンスターターを使用する

エンジンスターターとは、遠隔でエンジンの始動やエアコンの操作をするカー用品です。車に乗る前にリモコンで車内の温度を確認できるので、最適なタイミングで車に乗り込めます。

値段は2〜3万円台と、決して安くはありませんが、ドアを開け閉めする手間がかからず楽です。また、500〜1500m先でも操作ができたり、ものによっては5〜7年くらいは使用できたりします。

ことができるので、ぜひ探してみてください。

駐車中に車内温度を上げない方法

完璧に車内温度を上げない方法というのは存在しませんが、最も有効なのが日陰に駐車をすることです。

ただし、必ずしも日陰に駐車できるとは限りません。炎天下で駐車する場合は、サンシェードを取り付けたり、3cmほど窓を開けたりしましょう。

日陰に駐車をする

駐車中に車内温度を上げない方法、日陰に駐車をする

単純ですが、夏場はできるだけ日陰に駐車をするのがおすすめです。

スーパーやホームセンターなど、大型のショッピングモールで買い物をする際は、日陰のある立体駐車場に車を停めましょう。

自宅の駐車場に屋根がない場合は、カーポートを設置するのがおすすめです。価格は20万円前後ですが、年々上昇する夏の暑さを考えた場合、長い目で見ると有効な対策と言えます。

サンシェードやカーテンを取り付ける

駐車中に車内温度を上げない方法、サンシェードやカーテンを取り付ける

サンシェードとは、主にフロントガラスに取り付ける日除けアイテムです。停車時・駐車時にフロントガラスにサンシェードを取り付けておけば、ダッシュボードの温度上昇を抑えることができます。

カーテンはフロントガラスや車の前方には取り付けられませんが、リアガラスや後部座席の窓ガラスに取り付けておきましょう。

アウトドアやショッピングモールでの駐車時、車を運転する頻度が少ない場合はサンシェードを取り付けて、車内の温度上昇をやわらげてください。

サンシェードに関しては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

窓を3cmほど開けておく

JAFの調査を見てみると、窓を3cmほど開けておくだけで、車内温度の上昇を5℃〜9℃ほど抑えることができます。

ただし車の窓を開けておくと、車上荒らしや盗難のリスクが高くなるので注意が必要です。

誰も乗車していない状態で車の窓を開けておくのであれば、防犯上の注意をしながら行なうようにしてください。

夏の車内温度を上げないための対策やグッズ

夏の車内温度を上げないための対策として、クールベールなどの遮熱フロントガラスに交換したり、カーフィルムを窓ガラスに貼ったりする方法があります。

また、断熱スプレーといったグッズを、窓ガラスに吹きかけるのも有効です。

クールベールなどの遮熱フロントガラスに交換する

長時間車に乗るなら、早い段階で遮熱効果の高いガラスに交換するのもおすすめです。遮熱フロントガラスは、赤外線を防いで光を通す性質があるので、車内温度の上昇を抑えつつ明るさを保てるメリットがあります。

遮熱フロントガラスの代表として挙げられるのが、AGC旭硝子が製造するクールベールです。クールベールは夏場の車内温度を10℃以上抑えられたり、冷房の効率が良くなったりします。また、UVカット効果があり、赤外線(IR)の波長領域をカットして、肌にくるジリジリ感を抑えられます。

遮熱フロントガラスやクールベールについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

カーフィルムを窓ガラスに貼る

カーフィルムは遮熱フロントガラスと同様に、断熱効果やUVカット効果などがあります。遮熱フロントガラスは、あくまでフロントガラス用です。しかし、カーフィルムは後部座席やリアガラスに貼り付けて、遮熱対策をすることができます。

カーフィルムに関しては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

断熱スプレーを窓ガラスに吹きかける

断熱スプレーは、窓ガラスに吹きかけて使うアイテムです。カーフィルムと比べると紫外線を防ぐ効果はありませんが、手軽に断熱コーティングができます。

スプレーを吹きかけるだけでガラスから伝わる熱が減少し、エアコンの冷気が車内全体にいきわたり、エアコンの効率がアップします。商品にもよりますが、効果は1ヶ月ほどのものが多いです。

通販サイトで2,000円程度で購入することができるので、ぜひ探してみてください。

夏の車内温度についてのまとめ

  • 夏の車内温度は1時間で50℃以上にもなる
  • 早めに車内温度を下げるためには、外気導入モードや冷却スプレーなどを活用する
  • 駐車中に車内温度を上げないためには、日陰に車を停めたり、サンシェードを活用したりする

地球温暖化の影響もあり、夏の気温は年々上昇しています。今回紹介した方法を参考に、駐車中もできるだけ車内温度を上げない工夫をするのがおすすめです。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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