オートレベリング機能とは?2027年9月から義務化されるシステムについて
現在販売されている車の中には、ヘッドライトの照射軸を自動調整してくれる「オートレベリング機能」が搭載されているのをご存知でしょうか?
オートレベリング機能とは、ヘッドライトの照射軸のズレを防いで、対向車に眩しさを感じさせないための安全な機能です。
このオートレベリング機能ですが、2027年(令和9年)9月以降に販売される新型車には、搭載が義務化されます。
この記事では、オートレベリング機能の内容、義務化がいつからかについて詳しく解説していきます。
目次
オートレベリング機能とは?
オートレベリング機能とは、ヘッドライトの照射軸(レベリング)を、自動的に調整してくれる機能を指します。
照射軸とは、ヘッドライトのロービームが照らす中心位置のことです。後部座席に人を乗せたり、トランクに重い荷物を載せたりすると、車両後部が下がってヘッドライトの照射軸が上向きになることがあります。
このような状態になると、ロービームでも照射軸の位置がズレて照射範囲が高くなります。対向車にとってはハイビームを浴びたかのような状態になり、眩しくて前が見えづらくなるため危険です。
このような危険を避けるため、現在の車の中には照射軸を自動的に調整してくれる、オートレベリング機能が搭載されている車もあります。
メーカーや車種によっては「オートレベライザー」と呼んでいる場合もありますが、機能や意味はオートレベリングと同じです。
2027年(令和9年)9月からオートレべリング機能が義務化に
2027年(令和9年)9月以降の新型車には、オートレベリング機能の搭載が義務化されます。
継続生産車は2030年(令和12年)年9月以降、その他の車両は2028年(令和10年)9月以降、オートレベリング機能の搭載が義務化されることが決定しました。
【適用日】
乗車定員10人以下の乗用車等
・新型車:2027年(令和9年)9月1日
・継続生産車:2030年(令和12年)年9月1日車両総重量3.5t 超の貨物車及び乗車定員11人以上の乗用車
・新型車:2028年(令和10年)9月1日
・継続生産車:2031年(令和13年)年9月1日【公布・施行】
引用:自動車のヘッドライトのオートレベリングの装備を拡大します! ~道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の一部改正について|国土交通省
公 布:2024年(令和6年)9月20日
施 行:2024年(令和6年)9月22日
近年のヘッドライトは「LEDヘッドライト」が主流です。LEDヘッドライトは光量が多く、暗闇でも視界がクリアになります。しかし、照射軸が上向きになっていると、ロービームでも対向車に眩しさを感じさせてしまい危険です。
そのため、現在では「LEDヘッドライト」や「HID」といったヘッドライトには、新車のときからオートレベリング機能の装着が欠かせません。
オートレベリング機能の仕組み
オートレベリング機能が作動する仕組みは、以下の通りです。
出典:自動車のヘッドライトのオートレベリングの装備を拡大します! ~道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の一部改正について|国土交通省
オートレベリングとマニュアルレベリングの違い
現在「LEDヘッドライト」や「HID」といったヘッドライトには、オートレベリング機能が備わっています。
「ハロゲンヘッドライト」の場合は、マニュアルレベリングが備わっている車両があります。
マニュアルレベリングとは、ヘッドライトの照射軸を自動ではなく、ドライバーが手動で補正するタイプです。
後部座席に人を乗せたり、トランクに重い荷物を載せたりして照射軸が上向きになった際に、ドライバー自身がレベリング調整します。
マニュアルレベリングのダイヤル数値の設定は、車両の取り扱い説明書に適正位置が記載されているので参考にしてください。
オートレベリング機能についてのまとめ
- オートレベリング機能とは、ヘッドライトの照射軸を自動調整する機能
- 2027年(令和9年)9月から、オートべリング機能の搭載が義務化される
- 現在でも一部の車両には、オートレベリングではなくマニュアルレベリングが搭載されている
ヘッドライトは、夜道の運転で視界をクリアにするために欠かせないものです。現在ではLEDライトが主流ですが、照射軸がズレて高くなると、対向車に眩しさを感じさせて危険です。
このような危険を避けるため、オートレベリング機能が備わっており、2027年(令和9年)9月以降は搭載が義務化されます。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。